北条のことabout
愛媛県松山市の北部に位置する町、北条。
一年を通じて、温暖な気候。自然災害も少なく、これといった名物も観光名所も無く、いわば日本中どこにでもあるような町だ。
夏はすごくいい。
冬は風が強く意外と寒い。
夏の北条は日差しが強いが、影に入ればすごく涼しい。海水浴で火照った身体を、日陰と涼しい風が癒してくれる。海に面した北条は、夏は絶好の海水浴スポットだらけだ。
だが、宿泊施設は少ない。それもそのはずだ。県外からの観光客は道後温泉などのメジャーな観光地へ立ち寄り、北条のようなどこにでもあるような町には来ないのである。
しかし、ちょっとだけ感じてほしい。どこにでもあると思っていたものは世界に一つだけしか無いということを。
北条を語る上で欠かせないものがある。
それが「鹿島」だ。
北条の海に浮かぶこんもりとした小さな島「鹿島」。鹿島神社の鳥居をくぐった少し先にある渡船場より、船でほんの数分で鹿島に到着だ。だが鹿島に何があるかというと、特に何もない。
店舗が数件、そして野生の鹿ぐらいだ。
鹿島では、ぜひ何もないことを楽しんで欲しい。浜辺に座って海を眺めて過ごしてみるといいだろう。
きっと何百年前の人々もそうして過ごしてきたのだから…
海だけではない、
山もある。
北条は海だけではない。鹿島を望んだ背後には高縄山がある。小学生の遠足で登った時には砂利道をはぁはぁ言いながら登った記憶があるのだが、近年は舗装されて車でも登れるようだ。
山頂から見える景色はもちろんいいに決まっている。高縄山には今はもう無い失われた集落が多くあるらしい。北条には意外なほど古くからの歴史がある。
風早地方の歴史を少し調べてみたくなった。